腕の良いハサミ職人は?
プロであれば、名前を挙げるのは、
「悦郎 えつろう」
現役の職人。
健康で、仕事ができる体であれば、
退くことはずっと先であってほしい存在。
最初の出会いは修行時代。
親方から「日本一のハサミ職人だぞ」と教えられ、
その風貌は仙人みたいな人だな。と思っていたのを
覚えている。
親方の道具は悦郎さんのものが多かった。
なので、道具は悦郎でなければならないと
思いこんでいたのだ。
6年前、開園祝いに、悦郎さんから剪定鋏が届いた。
涙が出るほど嬉しかった。
ひと枝ひと枝切る時の感覚。
職人として、喜びに浸れた。
そして今日。
「文化交流使への選出、おめでとうございました。」
との手紙とともに新たな剪定鋏をいただいた。
至福の喜びである。