今日は告別式。お世話になった方が亡くなった。
27歳の修行明け駆け出しの若造だった自分に、今日まで約20年間の年月もの間仕事をさせていただいた。
元気になって、また隣でお話ししながら一緒に作業ができるかなと期待をしていたが、その願いは叶わなかった。
「忙しい」が口癖の方だった。
嫌な感じの「忙しい」ではなく、「やることがたくさんありすぎて、大変だけど、俺がいないと始まらないだろ。やるしかないんだよ、しょうがないから俺が動くしかないんだ」くらいの前向きな意味合いを持つ言葉だった。
亡くなる数ヶ月前まで、いつもと変わらず仕事をされていた。休日は正月休みが1、2日ほど。それ以外は仕事。人生そのものが仕事だった。暑くても寒くても雨でも雪でも、盆栽や草花の販売と手入れを生涯続けてこられた。
シミは目立たないほど肌は黒く、決して偉ぶらず、誰に対しても平等で、義理堅く、仲間を大切にする人だった。
「これからはゆっくり休んでくださいね」というのが、故人に対して使われる言葉だと思う。けれどこの方には「これからも思う存分仕事ができますね、楽しんで続けてください。」という弔いの言葉の方がしっくりくるのような気がした。
亡くなるその日まで続けられる仕事であることは、諸先輩方の背中から学ばせてもらっている。
お日様が差す縁側で、ハサミを持ったまま、盆栽に見守られながら最後を迎えられたら、盆栽職人として本望なんだけどな。
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