黒松の植替えをしながら 学生時代のフレンチレストランのバイト先の店長(?)記憶が薄れてあまり覚えていないが 年上の誰かから聞いた話を思い出した。「人生で起きる試練はハードルのようなもので 飛び越えられず避けても いずれ飛ばざる得ない存在として後々現れる」そんな教訓じみたものだった。
今日は朝から松柏の植替え作業。そんな日の最後の1鉢。
黒松の根の処理が長年中途半端で 幹を締め付けるような太い根が走り 綺麗な根張りとは言えない状態。数年経てば根っこも幹と活着すると思う? そうはいかない。ただただ幹が太るのを妨げ 根は正しくない方向に進むだけ。
根が幹上部へ駆け上る。コブになり汚い塊になる。これらは全て過去にすべき根の処理をしてこなかった結果。
職人なら過去の仕事が手に取るようにわかる。次世代の職人の見本になるような仕事をしなければならない。それはモチベーションであり責任と思っている。
不要な根を又枝切りハサミを使い除去していく。丁寧に根元付近の土をかき出し 地中に埋まった根張りを探り出す。
そうすると足元から力強い動きを見せる新正面を見つかった。過去の雑な仕事のせいで10年分のタイムロス。
過去のハードルも飛び越えて ようやく次のステージ。ここで出会えてよかったと思うよ。