植福

明治の文豪幸田露伴が示した幸福三説がある。「惜福」「分福」「植福」。

毎年立派な実をつけるリンゴの木を 大切に管理して長持ちさせるのが「惜福」。実を身近な人に分け与えるのが「分福」。リンゴの種を蒔いて新しい木を育てることで、より多く人に実が行き渡るようにすること。 天地の生々化育の作用を助け人畜の福利を増進することが「植福」だという素晴らしい教え。

今日も一日植え替え作業の横で中国人のRさんがいる。見て覚えるを実践してもらっている最中だ。ほぼ見ているだけなのできっと退屈だと思う。手を動かしたいと思っていると思う。でも見てもらうだけを保つ。

完全放置プレイ状態。私の経験上 この期間に「盆栽に触れたい!」「触れさせてくれ!」という意識が増殖し 盆栽への興味 執着が増していくというものだ。

人を育てるという植福だが こんなSっ気たっぷりな育て方をされているなんてRさんはきっと知るよしも無いだろう。

ふふ 可愛い坊や。ジラしちゃうザマスわよ。