北の国から 2020冀望

朝の冷え込みは全身の体温を急激に

奪い、屋内に戻りたくなり。

ただ、今日が最後と思うと、

寒さより食い意地が勝るわけで。

蝦夷地といえば、最近アイヌ民族が

最注目されているわけで。

昨年、米国、豪州・カナダの原住民族

の土地を訪れており。

アイヌ民族に関しても類似点が多く、

西洋文明が侵攻する前、人は

自然の一部であるという認識であり、

切り分けて考える意識はなく、

互いの領域を尊重しながら

生きることを選択していたわけで。

アイヌ民族のカムイ信仰は僕にとって

とても興味深く、全てに対し感謝の念が

一層深まる学びとなりました。

胃袋に収まった全ての魚介、植物が

カムイの世界に還り、僕の血や肉、

心の豊さとなり、生きた意味を与えて

くれていると感じるわけで。

祖母はアイヌ民族が多く住む平取という

地に産まれ、それはもしかしたら

アイヌ民族の血が僕の中に流れている

のかもしれないという妄想に繋がり。

とうさん。

僕はこの地が改めて好きになり、

目の前に広がる白い景色が、

少し乱れた心を整えてくれることを

知り、また来年の冬も訪れようと

強く願うのです。